【保冷力UP】発泡ウレタンで安物クーラーを改造
こんにちは。
安物クーラーボックスって夏場の保冷力に不足を感じることありませんか?
保冷力アップのために気軽にできる改造・・・保冷剤を
発泡スチロール→発泡ウレタン
に変更する方法を紹介します。
発泡ウレタンにするメリット、デメリット
【メリット】
・隙間ができない
クーラーボックスの形状に合わせてウレタンフォームが膨らむので隙間ができない
・保温性が高い
上記隙間が無くなる+発泡した泡は空気より熱伝導しにくいため保温性が高くなります。このクーラーに変更してから釣った魚が凍ることがよくあります(笑)
【デメリット】
・クーラーに穴あけが必要
ウレタンフォームが膨らむときの空気を逃がす穴あけが必要です。これをしないと意図しないところからウレタンフォームが漏れ出すかクーラーボックスが変形する可能性があるため必ず必要な作業ですが、大事なクーラーボックスに穴をあけることになるので抵抗がある人はやめておきましょう。
・発泡ウレタンの費用
購入はamazonなどでできますがクーラーボックス1個あたり500円から1000円くらいの費用がかかります。
・改造中の発泡ウレタン付着リスク
これが結構気をつけないといけないのですが発泡ウレタンが硬化するまでに服や床もろもろに付着すると取れなくなります。養生したり服装や作業方法を考えることが必要となります。
改造に必要なもの
・クーラーボックス
これがないと始まりません。
・2液硬化性発泡ウレタン
2液性を強く推奨します。1液性で空気と反応することで硬化していくタイプもあるのですが、まずうまくいきませんので1液性で実施するなら改造しないほうがいいです。
【1液性のメリット】
・安い(かもしれない)
これだけですがやり方によっては2液の方が安くすむかもしれません。
スプレータイプで直接塗布できるので他の道具が必要ないです。
【1液性のデメリット】
・必ず隙間ができる
空気と反応して硬化するため場所によって硬化にムラができます。結果埋めたい部分が埋まりきらず隙間として残ります。これではそもそもの発泡ウレタンのメリットが無くなってしまうのでこの時点で1液性は不採用です。
・硬化に時間がかかる
空気と反応で固まるためクーラーの内部は硬化に時間がかかります。
夏場に24時間放置しても硬化していないことがあります。
2液性は冬場でも1時間で硬化します。非常に優秀です。
・スプレー1缶使い切らないといけない
使い切り仕様であるため少しだけ使うことができないです。小さいクーラーボックスなのに2缶使わないといけないとか発生して結果コスパが悪くなっていきます。
2液性は必要な量だけ軽量して使えるので非常に優秀です。
・プラスチック容器
発泡ウレタンの2液を合わせるための容器
プラスチックであれば硬化した後のウレタンが掃除しやすいです
・ハカリ
発泡ウレタンの重さを測ります
・割り箸
発泡ウレタンを混ぜ合わせる
・穴あけの道具(電動ドリル推奨)
クーラーボックスに穴をあけます
・養生テープ、床を保護するシート
ウレタンフォームが付いてほしくない部分の保護
・エポキシパテ
穴を埋める
・カッターナイフ、ヤスリ
余分なウレタンフォームを切る、削る
改造手順
1.安物クーラーボックスを分解する
大体のクーラーボックスが蓋側と本体側それぞれ2つに分解できた内部に発泡スチロールが入っていると思います。マイナスドライバー等でこじ開けて発泡スチロールを取り出しましょう。この発泡スチロールを発泡ウレタンに交換するのが今回の改造です。
私は写真のようにアルミテープ(夏場の太陽光熱シャットアウトを狙って)を貼ってみたのですがウレタンとアルミは良くくっつきますので、失敗したときのやり直しがすごくめんどくさくなるリスクがあります。実施は推奨しません。
2.クーラーボックスに穴をあける
空気と余分なウレタンフォームを逃がすための穴をあけます。私は電動ドリルであけましたが穴が開けばなんでもよいです。
ウレタンフォームを真ん中に落として全体に広げるイメージですので本体+箱の4隅への穴あけがよいと思います。
3.2液ウレタンを混ぜる
必要量を測って混ぜます。(白っぽくなるまでしっかり混ぜます)
必要量(各液)=発泡スチロールの容量÷発泡ウレタンの膨らむ倍率(例30倍)÷2
この必要量が非常に難しいです。
理由は
・温度によって膨らむ倍率が変わる(夏場の方がよく膨らむ)
・ウレタンフォームを入れた後にクーラーボックスを組み直す時どうしてもウレタンフォームを潰す力が掛かるため膨らむ倍率が一定にならない(少し倍率が下がる)
です。
参考に私が改造した12Lのクーラーボックスに使用したウレタンフォームの使用量を紹介しますが、ザックリクーラーボックス側の容量を測定して膨らむ倍率は小さめ(2/3くらい)で計算するのがよいと思います。
【蓋側】(T液)50g+(R液)50g・・・費用約150円
【本体側】(T液)200g+(R液)200g・・・費用約600円
4.2液ウレタンを流し込んでクーラーボックスを組み直す
液を合わせた瞬間から反応が始まるため手早く混ぜてクーラーボックスに流し込みます。流し込みタイミングは「ウレタンフォームが少しモコモコし始めたら」です。
この時注意ポイントは必ず負荷を加えて平面部分が膨らまないように維持してください。私は蓋側の膨らみ始め5分くらい上に乗って待ってました(笑)
ウレタンの膨らむ力が強い+熱でプラスチックが変形しやすくなるので負荷をかけていないと変形する部分が出てきます。
写真は硬化後に分解したものです。隙間無く埋まっており満足です!
5.余分なウレタンフォームを削る
穴や隙間からはみ出てきたウレタンをカッターナイフやヤスリで綺麗にします。
穴の部分はウレタンフォームが詰まっているのでドリルでウレタンフォームを少し削ります。
6.穴を埋めて綺麗にする
穴にエポキシパテを詰めます。
エポキシパテは100均一で売っているものを使用しました。耐水で必要な文を切って混ぜ合わせると硬化が始まるタイプです。端っこは硬化が始まっていて硬いことがあるので余分な部分は切り取ってから使いましょう。
穴にエポキシパテを詰めて硬化するのを待ってから余分な部分を削ります。
7.完成
ここまでで完成です!
私は竿立てとかメジャーシールとか他にも改造しましたがクーラーボックスを改造して世界に1つだけのクーラーボックスになると愛着が湧くものです。
保温性能は数値で比較できていませんが体感としてかなり変わります。
24時間放置後も保冷剤キンキンでびっくりしましたし、持ち帰っている途中で魚が凍りついていることも(笑)
皆さんもぜひ実施してみてください!
最後まで見て頂きありがとうございました!